メディスンショップ蘇我薬局様
活用事例

地域を思う「在宅療養支援専門薬局」が大事にしている「おまとめ便」の使い方

メディスンショップ蘇我薬局様

メディスンショップ蘇我薬局様

千葉市中央区にある面調剤の薬局。在宅療養支援に力を入れており、医師の指示のもと、高齢者のお宅で居宅療養管理指導を実施している。無菌調剤ができるクリーンベンチを導入。注射剤の取扱いも可能になった。
また千葉市指定のおむつ業者でもあるため、千葉市の補助金制度も利用できる。
所在地:〒260-0822 千葉県千葉市中央区蘇我2-5-3
電話番号:043-305-0087
開局日:平日/9:30~18:30(土・日・祝日は休業)

薬局の特徴

在宅訪問して高齢者への処方や服薬指導を行う在宅医療支援薬局

千葉県千葉市中央区蘇我の住宅地にあるメディスンショップ蘇我薬局。認知症専門担当者が常駐し、在宅療養を支援している薬局だ。居宅療養管理指導を行っている患者は約100人。

その多くは認知症の高齢者である。メディスンショップ蘇我薬局に常駐する管理薬剤師、雜賀匡史氏は次のように薬局の業務を語る。「薬を届けることのほかに、薬の管理や残薬整理なども行っています。また、血圧、体温を測定することもあります」。認知症専門の薬局として、薬剤の処方や服薬指導のみが、その業務ではない点が特徴的だ。
薬局の特徴

薬剤選択について

高齢者や介護の人が利用しやすい薬剤を選ぶことが重要

「高齢者が飲みやすく、介護の方が使いやすい薬剤を用意しないといけない」と雜賀氏は薬剤選択の注意点について語る。嚥下がうまくできない、複雑な操作を行う器具は使いにくいという高齢者は多い。

たとえば「高齢の患者が困っていることの1つは、錠剤の大きさ」であると雑賀氏は語る。大きくて飲みにくい錠剤の場合には、ジェネリックメーカーのものなども含めて、飲みやすい大きさのものを探して処方する必要がある。また、同じ効能の薬剤でも、粒子の大きさや溶け方で飲みやすさは変わるという。「認知症の患者の中には、薬剤を口の中に入れてもすぐ飲み込まずに、口の中にどんどん薬を溜めてしまう方もいます。溶けやすく、飲み込みやすい薬剤を選ばなければなりません。」実は、こうした口の中での溶けやすさや、嚥下しやすさなどの情報収集は難しい。雜賀氏の場合、独自にさまざまな錠剤を取り寄せて、試行錯誤して溶けやすいのを選択しているのだという。

また器具の操作についても難しさがあるという。ある喘息の吸入器の場合、ボタンを押すと同時に薬が出てくる。高齢の患者にとって、このような器具の操作は複雑なのだ。「1回ボタンを押すと薬が充填され、自分のタイミングで薬剤を吸える器具を使うと、上手に吸えるようになることもあるので、使いやすい器具を選ぶことが大事です。」と雜賀氏は語る。

情報収集の課題

専門以外の薬の情報が全然入ってこないこと

雜賀氏の薬の情報収集方法は、雑誌やネット、メーカーやMRが提供する資料などがある。中でも、薬剤に関する雑誌や定期刊行物などを購読し、新しい薬の情報を収集し、必要に応じてメーカーに問い合わせている。しかし「『メディスンショップ蘇我薬局は在宅メインの薬局』とメーカーや卸業者は知っているので、専門外の情報が入ってきにくい状態になっていました。」と雜賀氏は情報収集の難しさを語る。
情報収集の課題
メディスンショップ蘇我薬局は、住宅地にある薬局でもある。そのため、どんな患者が来ても対応できるように薬剤師としては勉強しておく必要があり、薬剤をそろえておく必要があるのだ。

また、訪問先の家庭で、家族の方が使っている薬の質問をされることもあり、「薬剤師としてはすぐに答えたい」と感じているという。

利用価値

知らない薬の情報や患者指導用の資料情報で“学べる”

こうした「薬剤師としての情報収集や学び」の一環として役立てているのが、ネクスウェイが提供して いる「日薬情報おまとめ便サービス(以下、おまとめ便)」だという。

雜賀氏は「おまとめ便」について、「全部目を通していて、ファイリングもしています。自分の知らない薬 が結構たくさん載っていますよね。たとえば、『花粉症患者向けの、ある特定の薬の取り扱い方法』というように、私がまだ知らない情報も書いてあるので助かっています。いざ困ったら、このファイルを見れば大丈夫…と思っています。このような情報が定期的に届けてもらえるのは、安心ですよね。」と話す。

雜賀氏は以前、このような経験をしたという。「ある時、何種類かの向精神薬や睡眠薬など睡眠系の薬剤の“色”が一度に変わったことがあったんですね。このような情報がおまとめ便に出ていたんですよ。それを見ていたので、薬が変わっても以前と同じものだと知ることができた。このようなこともあるので、助かっています。」

また一方、患者向けの情報提供にも役立てていると語る。「おまとめ便には、患者資材(患者を指導する際の資料やツールなど)の情報も入っています。こうした情報も、知らないことが多かったですね。ですから、患者資材特集記事などを見て『これがあると便利だな』という資材を、必要に応じて手に入れて、患者さんに説明するときの補足資料として渡したりしています。特に認知症関係の患者資材は、患者の家族や介護者に渡すと非常に喜ばれるんですよ。」と雜賀氏は語る。
利用価値

今後について

今後のおまとめ便に期待すること

自身の学びとなる学会や勉強会、各種疾患情報の収集に役立てたい
「おまとめ便」の魅力について「一番は、採用外のメーカーさんの情報が入ってくる」という点だと雜賀氏は語る。「在宅療養支援専門薬局」の情報に偏りがちな中、地域の薬局として、近隣に住む人々に何か求められた時に応えられるような、十分な情報を入手できることを重視しているという。
今後さらに、自身が参加したり、参加できなかったりする学会や勉強会の情報が載っていることを期待しているという。そして、今後も、様々な疾患についての解説などを読むことで、自身の学びとしていきたいと考えているとのこと。

今後薬剤師としてチャレンジしたいこと・メーカーへの要望

メーカーには、ドクターとコメディカルと介護職をつなげる役割を担ってほしい
雜賀氏は今後、薬剤師としてチャレンジしたいこととして次のように述べる。「直近でやりたいことは、在宅療養指導をしていて、認知症の疑いがある方と出会うことがあります。このような方を、薬局経由で医師に伝えることができればよいと考えています。」つまり、薬局として、ドクター、コメディカル、介護職をつなげる役割を担いたいのだという。

現在、千葉市の医師と薬剤師、看護師や介護の方が一堂に集まる、メーカー主催の認知症治療介護研究会も開催されている。このような会を通じ、介護系の人の知りあいが増え、連携が取りやすくなってきた現状を踏まえ、「認知症に係わる方々が、職域を超えて集まれる会が、もっと小さい地域単位で数多く開催されるようになると、より連携が取りやすくなります。そのようなつながりをつくることに関わっていきたいですね。」と雜賀氏は力強く語った。
(取材日:2015年8月27日)

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