B2Bマーケティングの支援をさせて頂いてきました。
「リードナーチャリング(リード育成)」をメインテーマに連載を書かせて頂きたいと思います。
トップページ > “あっちを向いている顧客に、こっちを振り向いてもらう”為の理想のB2Bマーケティングとは?(2011/10/18)
※BtoBマーケティング.jpの掲載記事を転載したものです。
6割近くのカスタマーが、
「自ら問合せするまでは、特に電話などを掛けてこられない」事に対して好ましいコミュニケーションである、と回答しています。
つまり、言い換えると、6割ものカスタマーは、
「検討していない時期に、いきなり電話をかけてこられることを不快に感じている」と言えます。
カスタマーの気持ちになると、展示会で名刺交換しただけ、もしくはほんの情報収集でWEBから資料請求をしただけなのに
突然セールスから電話がかかってくることに対して、「まだ検討していないから、結構ですよ!」となってしまう状況が見えてきます。
(弊社も、これは自戒の念も込めての見解なのですが・・)
また、セールス部門からしても、そのような状況のお客様をフォローしても、まずアポを取ること自体困難で、
営業効率が悪いと感じますし、また超COOLなお客様に電話をかけ続けることは精神的にもつらいものがあります。
特に、ノベルティーと交換に、大量に獲得した展示会後の名刺フォローなどは直感的にフォローを拒否したくなるものでしょう。
結果、マーケ部門とセールスの目線は合わず、リードのフォロースピードも上がらず、そこからの有効商談数も増えず/もしくは追えず、
マーケ部門は商談成果につながる効果を追えないままに少ない意思決定要素の中で、
とにかくリード獲得数を増やす為に手法を追い求める、という負のサイクルが回ってしまうこととなります。
ではなぜ、B2Bマーケティングのサイクルを上手く回すことがそんなに難しいのでしょうか。
マーケ部門が必死でプロモーション施策を回しているにも関わらず、そこから来るリードをそのままセールスに引き渡すだけでは
カスタマーもセールスも喜ばない状況が発生してしまうのでしょうか?
カスタマー(法人向け商材の購買担当者)を中心に、その理由を考えたいと思います。
1、購買に関わる人数が多い
理由のひとつとして、「法人向け商材は、検討に関与する人数が多い」という事実が挙げられます。
下記に弊社が調査したリサーチ結果を共有しながら、その影響について考察したいと思います。
Q:300万円以上の導入金額のIT製品・サービスを購入・導入する場合、何人程度の人が関わりますか?
以下の購買ステップ別の関与者数をお答えください。
企業規模が大きくなるほど、検討商材が高額になるほど、多くの人が関わります。
1000人以上の企業規模だと約10人が情報収集に関わっていると回答しています。
100人未満の企業規模でも、最低3人は検討に関わっています。
サイトに訪問したり、問合せをする人自身が、購買決定権を持っていることが多いB2Cに比べると、
より複雑なターゲティング戦略がB2Bビジネスを運営する企業側に求められるでしょう。
事実、B2B商材の購買検討時には、さまざまな立場の人が情報収集や検討で展示会に足を運ぶでしょうし、
WEBから問合せをするかもしれません。
企業側からすると、どの人が検討の中心を担っている人なのか、キーマンの特定が非常に難しくなります。
さらに、もうひとつの参考情報として、
ネクスウェイがまとめた「法人向け商材の検討プロセス」を図化したものを見て頂きたいと思います。
下記は、例として「会計システム」をある企業が検討開始し、問合せにいたるまでのプロセスを分解したものです。
例)企業が会計システムを検討する際の、「情報収集~問合せまで」のプロセス図
上記を見ていただくと、セールスが喜んでフォローしたいと思うような、「営業マンへの詳細説明希望」かつ「決裁者からの問合せ」は
全体プロセスの中でも、本当にピンポイントで一部分である、ということが分かるかと思います。
企業がリード獲得施策を展開する中で、検索エンジン上や展示会で接触できる担当者の多くは、
「情報収集を担当しているシステム部門」や「意思決定権は無いユーザー部門」が多くを占めることとなる背景が見えてきます。
ですので、獲得したリードをやみくもにセールスに引き渡しても、
「あのリストはターゲットではないので美味しくなかった」で対応を終了してしまうでしょう。
一方、カスタマーからすると、「今、自分に電話かけてこられても・・」といった状況が発生します。
2、検討期間が長い
2つ目の理由として、法人向け商材は検討開始から導入までの期間が長い、ということが挙げられます。
先ほどと同様に、下記に弊社が以前調査したリサーチ結果を下記に共有させて頂きます。
Q:あなたがお勤めの企業でIT製品・サービスの購入・導入を検討した際に、情報収集から導入決定までどのくらいの期間
を要しましたか。IT製品・サービスの単価別に最も多い場合をお答えください。
上記から、商材単価が高くなるにつれ、カスタマーの検討期間は長くなることが分かります。
300万円以上の商材だと、3ヶ月~1年以上の期間を掛けて検討しているカスタマーが平均して45%もいます。
高額商材になるほど、導入した後の部門、もしくは会社全体に与えるインパクトが大きくなる為、
関係する部門も多くなり、慎重かつ着実に検討を進めていく様子が伺えます。
つまり、言い換えると、カスタマーにとって、
課題解決の為の手法を絞り込むまでの期間は長い「情報収集~情報選別期間」にあたります。
もしくは、「もしかすると発生するかもしれない未来のプロジェクト」の為に、
個人的に情報収集に動き出す担当者もいるかもしれません。
その為、「ちょうど今、具体的に検討をし始めたので詳しく話を聞かせてください」というような状態で引き合いが入ってきたり、
もしくはセールスがアウトバウンドテレマをした際に、
「ちょうど検討していたんです」という状態のカスタマーと出会えることは本当に稀、だと言えます。
ですので、「ほんの情報収集です」という状態のカスタマーにもアプローチをし、
カスタマーから「今は訪問してくれなくても良いよ」と言われ、
「やはり美味しくないリストだった」とセールスがマーケにフィードバックをする、という状況が起きてしまいます。
上記2点を企業目線で整理すると、
1、検討に関わる人数が多い為、様々な部署・役職・ミッションの人達がリードとして入ってくるが
明らかにターゲットとなる人はほんの数割。それ以外のリードからキーマンを見極めていく活動は難しい。
2、検討期間が長い為、情報収集中ですぐに案件化しない人たちが全体のほとんどを占める。
つまり、B2B商材独自の性質の為、すぐに案件化しない人たちが新規獲得時のリードに大量に含まれることになり、
この結果、既にお伝えしたようなセールスとマーケ部門の目線の合致度・連携度が下がり、
その結果、然るべき人・タイミングでカスタマーをフォローすることが出来ず、
企業とカスタマーとの間の不協和音も呼び起こしてしまう、という現象が起きています。
色々と述べてきましたが、
では、セールスとマーケ部門の目線が合致しており、
連携できている状態とはどんなものでしょうか。
弊社では、次のような会話がなされている状況だと考えています。
カスタマー:「ちょうど最近、検討を具体的に始めようと
思っていたところだったんだよ。いいタイミングで連絡してくれてありがとう。
一度詳しい話をしに来てもらえますか?」
セールス:「マーケからロケートされるリード、
いつも良い状態のお客様が多い!
アポから商談が生まれるまでの打率やスピードが早まってきた気がするよ。ありがとう」
マーケティング:「セールスが協力的になってきた!フォローのスピードも速いし、
最近はきちんと商談成果も共有してくれるようになったので、
より精度の高い施策を考える為のファクトが溜まってきたよ」
どうでしょうか。こんな状態が作れると、理想ですね。
理想の状態とは、「然るべきタイミングで、然るべきカスタマーにきちんとコミュニケーションを取れていること」で
セールスがカスタマーに受け入れられ、営業成果につながりやすくなる。
その結果、セールスが喜び、マーケ施策に協力的になりセールスとマーケの連携度がより高まっている状態だと考えます。
では、上記のような状態を生み出す為には何が必要なのでしょうか?
弊社では、
「リードナーチャリングを中心とした、データベースの活用(データベースマーケティング)が重要」と考えています。
一言で言うと、
「見込み顧客をデータベース化し、長期的なリレーションを構築しながらカスタマーの心を動かし、
最適なタイミングで営業フォローにつなげること」です。
上記で述べてきたとおり、B2Bのプロモーションシーンにおいては、
ほとんどのリードが「情報収集段階である」や「どの人がキーマンであるか分からない」状態である為、
リードを獲得しても、すぐに商談化せず、もしくは商談化してもすぐには実らず、自社に眠ってしまいます。
弊社では、それらのリードを「将来の見込み顧客」とみなしてデータベース化し、自社に振り向いてもらう為の育成コミュニケーションプログラムを継続的に実行し、「検討段階に入った」と想定される段階で初めてセールスに引き渡す、というプロセスを回していくことが大事だと考えています。
下記の図が、その考え方を表していますが、
ポイントは、冒頭でお伝えしたような、「見込顧客データベースの中に眠っていて、まだこっちに振り向いてくれていないカスタマーにいかにこちらに振り向いてもらえるか?その為のコミュニケーションを、いかに適切に、カスタマーにとって有益な形で実施できるか?」というリードナーチャリングが担う実際の部分であると考えます。
つまり、
「一度情報収集段階で、資料をDLしたり、展示会ブースに来たことはあるが、
実際的に、そのお客様自身の課題解決手法としてまだ貴社サービスのことを認知していない・もしくは認知しているが
理解をしていない、もしくは理解もしているが御社に対しての信頼度が低い」
等の理由で、具体的に貴社との商談再開に至らないカスタマーの気持ちを、
コミュニケーションを取ることで動かし、「貴社製品」という課題解決手法をカスタマーの頭の中に思い浮かべてもらうプロセスです。
さらに、そのような心理変容が起きていると思われるカスタマーをすかさず見極め、
適切なタイミングでフォローにつなげていくプロセスです。
大事な点は、ここを営業マンによって実行するのではなく、
うまく「仕組み」に置き換えて実行することでより効果的・効率的に効果を出すことです。
弊社では、この2つのプロセスを合わせて、「リードナーチャリング」+「セールスReady顧客(*)の見極め」=営業つなぎ、と呼んでいますがこの営業つなぎが上手く仕組み化されると、マーケティングプロセスを大きく改善することが可能になります。
(*)セールスがフォローするに値する状態の顧客のことを指す
この考え方を元にマーケティングプロセスを回すと、どのくらいのインパクトがあるのか?
については次回、弊社の事例を元にお伝えしたいと思いますが、成果につながるポイントは、
・『なぜカスタマーは、見込み顧客としてデータベースの中に眠ってしまっているのか?』
というカスタマーの気持ちに着目する事
・「カスタマーがセールスReady状態になっていることをどう定義し、見極めるのか?」
の2点であると考えています。
では、詳しくは次回お伝えしたいと思います。
ありがとうございました。
★文中でご提示した調査レポート、こちらからDLして頂けます!
https://www.nexway.co.jp/knowledge/kn035.html?com=0701
★ネクスウェイがご提供している「リードナーチャリングパッケージ」はこちら
http://www.nexway.co.jp/LeadNurturing/index.html?com=0701
※本コラムの記載内容は公開された当時のものです。予めご了承ください。
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