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2024年にIP網へ移行する固定電話網。大きな影響を受けかねないEDIにどう対応する?

2017/11/30

 EDI関連のソリューションの開発、販売、コンサルティングを手掛けている株式会社データ・アプリケーション(以下、DAL)。その代表的なEDI製品が、FNX e-帳票FAXサービスとも連携可能なACMSシリーズだ。今回はマーケティング本部長の大澤健夫氏、営業本部の中井基雄氏を招いて、2024年に控えた固定電話網からIP網への移行とFNX e-帳票FAXサービスとの連携についてお伺いした。

企業間取引、社内業務システムをシームレスに運用できるEDI「ACMS」

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 大澤氏は「1982年設立以降、企業間取引のソフトウェアの開発、販売、コンサルティングをしてきました。データ交換用ミドルウェアであるEDIは本来、企業と企業のシステムをつないで用いられるB2B、企業内のシステム間で用いられるEAIの両方を意味するものです。最近は、EDIというとB2Bだけを指すように考えている方も多いようですが。
 DALの扱うACMSはB2BでもEAIでも利用でき、企業間取引や社内業務もシームレスに扱えるEDIソリューションです」と紹介した。


 ACMSはサポートする通信プロトコルも多く、さまざまな環境での利用が可能だ。流通業界で使われている流通BMSの推奨通信プロトコルのほか、全銀TCP/IP手順など多くの通信プロトコルに対応している。EDIINT AS2やOFTP2などグローバルで利用されているものにも対応しているため、国内の企業や銀行との接続だけでなく、海外の企業と接続することもACMSで実現できる。

 またJavaを動作環境としているので、Javaが稼働すればWindows、Linux、UNIX、IBM i など幅広いプラットフォーム上でシステムを構成でき、AWS、Azureなどのクラウドでも動作する。またWeb-EDIを実現するオプションもあり、国内外で利用されているプロトコルとWeb-EDIとを一元管理する統合運用が可能だ。

 これまでの導入実績は、サーバーサイド側だけで2,100社、10,000サイト以上を誇っている。

固定電話網のIP網移行化への背景とEDIへの影響

 企業が今後もEDIを利用していくうえで、大きな問題と懸念されているのが、固定電話網(加入電話、ISDN)のIPネットワーク網への移行だ。これは、NTTの交換機を使ったネットワーク網からIPネットワーク網への切り替えを意味する。当初2020年ごろに移行する想定だったが、反発も多く2024年に延期されることになった。

 中井氏は、「この切り替えは通話だけなら大きな問題はありませんが、EDIにとっては大問題です。NTTが提供してきたINSネットディジタル通信モードは、契約数全体では約260万回線も使われているとされています。また、EDIの側面から見た場合、仮にこのサービスが停止すると、発注業務が行えない、EDIプロトコルを用いた通信ができなくなるといった障害の発生が考えられます。

 そのような事態になった場合、コンビニやスーパーで商品が買えなくなる、ECサイトで注文した商品が届かなくなる、給料が銀行に振り込まれなくなるといった可能性もあります。私たちの身の回りにあるものをつなげているインフラがなくなると理解すればいいでしょう」と問題の大きさを語った。


「EDI利用企業は、従来のEDIが使えなくなることを前提としたうえで、新しい通信回線を利用するEDIの仕組みを考えなくてはいけません。また、この問題はFAXにも及んでいます。

 例えば企業Aと企業Bが通信をする際に、プロトコルコンバーターやモデムなどの電話を掛ける機器が使えなくなります。つまり、電話網だけでなく周辺の通信機器も使えなくなります。FAXも周辺機器のひとつですから、使用不能になりかねません。これらの問題を踏まえて、対応を検討する必要があります」(中井氏)

 EDIで問題が生じる理由は、IPパケット化にある。新しいIPネットワーク網に移行すると、ISDNで送られてきたデータはNTTの基地局でカットすることになる。それによってEDIのデータ送受信に支障が生じるために、移行した瞬間からEDIでデータを送ろうと回線をつなぐ処理をしても、通話不成立で終わってしまう。



 この課題を解決するために、NTTでは前述のとおり切り換え予定を2024年までに先送りし、さらにメタルIP電話上のデータ通信という補完策を提案した。

 「メタルIP電話で担保するのは、音による通話サービスです。現在、加入電話で通話しているユーザーが、IPネットワーク網に移行してもそのまま通話できるようにするのが目的です。これは、例えば移行後は電話が使えなくなってしまうのではないか、既存の電話機が使えないのではないかという利用者の混乱を回避するために作られました」(中井氏)

メタルIP電話上でのデータ通信には遅延が生じるリスクも

 メタルIP電話によって音声は担保されるとしても、いずれISDNはなくなる。ISDNを利用しているEDIは、代わりにメタルIP電話上でデータ通信することで対応できるとされる。

 だが、中井氏は、EDIをメタルIP電話上のデータ通信で動かせば問題は解決するとは限らない点も取り上げた。
 「NTTは、メタルIP電話上のデータ通信(補完策)でISDNの仕組みを使えるとして提案してきました。しかしこれは補完策であり、あくまで当面のもの。永続的な利用はできないと推測しています。補完策を使ったサービスもいつか終わるので、それまでに新しいEDIのシステムへ移行させなければいけないでしょう。

 また、現時点でも、メタルIP電話には伝送遅延が生じるのが分かっています。この点はEDIでは致命的といえます。今まで1時間で終わっていたやり取りが、1時間で終わらない。環境にも依存しますが、1.4倍、下手すると4倍もかかってしまうというテスト結果も公表されています。この点を考えると、メタルIP電話上のデータ通信(補完策)でEDIを利用するのは得策ではありません。
 遅延の理由はIPネットワーク網を通るために送信時にデータをパケットに分割すること。そして受信するときに再構築するという固定電話網では必要のなかった処理に起因します。このため、どうしても遅くなってしまう。これはFAXの送受信でも影響が生じることです」(中井氏)

 NTTはG4 FAXでは問題ないと説明しているが、中井氏は「実際には、印字が悪くなったり文字が曲がったりする事が発生する可能性が考えられる」と起こりうる問題のケースを紹介した。

 現在の固定電話網サービスは2024年の初頭に終わる。ただし、実質的にはNTTとの契約や通信・通話ルートが変わるということなので、いますぐに何か対策を取らなければならないということではない。しかし、通信に遅延が生じることによって、EDIやFAXに何らかの影響があると考えられるので、その点は前もってテストを行い確認する必要がある。

IPネットワーク網への移行に対応しているインターネットEDI

 IPネットワーク網に移行を踏まえて、EDIの仕組みはどのようにするべきなのだろうか。中井氏は次のように語った。

 「DALとしてはインターネットEDIへの移行が望ましいと考えています。通常のインターネット回線を使うEDIなので、アナログ線かメタルIP電話かといった問題は関係なくなります」(中井氏)

 DALはインターネットEDIについて、5大通信プロトコルという位置づけでくくっている。5大通信プロトコルとは、インターネット上で使うプロトコルであるEDIINT AS2、OFTP2、ebXML MS、JX手順、それとSFTPの5つである。それぞれ、流通BMSや医薬品業界、医療機器業界、自動車業界などの領域で活用されている。


クラウド上での運用が可能なACMSシリーズ

 ACMSの特徴は相互運用性にある。先ほどの5大通信プロトコルにはそれぞれの認定機関が存在しており、ACMSはそれぞれの認定を得ている(認定機関がないSFTPを除く)。

 また、ACMSはさまざまな通信プロトコルや業務をひとつのソフトで一元管理できるという特長がある。そのためインターネットEDI、Web-EDI、メールEDI、さらにFAXも連携したいという場合でも統合運用することができる。データ変換についても、EDIのフォーマットであればACMSのなかで変換できるので、CSVからXMLなどさまざまなデータ形式に変換可能だ。

 さらにすべてがインターネットEDIに切り替われば、モデムのような通信機器が不要になるので、EDIシステムをクラウド上に構築することが可能となる。そして、そこからFAXサービスに連携するといった環境も構築できる。そうすれば管理者は基本的にはクラウド上で運用を完結させることも可能になる。

 中井氏は「クラウドの活用も含め、IPネットワーク網の移行の対応策を検討するなら、インターネットEDIが最適です」と強調した。

FNX e-帳票FAXサービスとの統合運用で、コストと運用負荷を軽減

 なお、企業間取引で用いるEDIでは、企業の規模や取引量などによってデータでのやり取りができないといった場合に、FAXが活用される。その際は、EDIシステムからFAX送信システムを介して、FAXで送信することも多い。

 大澤氏は「FAXとEDIを統合できることはお客様のメリットにつながります。ACMSを使っていれば、ネクスウェイのクラウドサービスであるFNX e-帳票FAXサービスとも簡単に接続できますし、実際FNX e-帳票FAXサービスとACMSでは共通するお客様が多いですし、連携実績も多いです」と語る。

 そして活用ケースとして、ACMSとFNX e-帳票FAXサービスの連携事例を紹介した。シネックスインフォテックでは、FAX送信するために、EDIサーバーとFAXサーバーを個別に管理していたのだが、そのために設備や通信などのコスト、管理や運用の負荷が増大するという課題が生じていた。

 その対策として、EDIとFAXを融合するために導入されたのが、ACMSとFNX e-帳票FAXサービスの連携だ。これによってコスト削減だけでなく、基幹システムが送り先がEDIシステムかFAXシステムかを意識する必要がなくなり、業務が効率化され運用の負荷も軽減された。