「電子書籍という逆境に負けない!魅力的な店舗づくり」 三洋堂書店様インタビュー 本部編 ②

前回の本部編①では、電子書籍などの影響から苦境に立たされる書店業界において、魅力あふれる店舗づくりに日々奮闘している状況について伺いました。
今回は、店舗への業務指示における改善を目的にした店舗matic導入に関する、具体的な取り組みについて詳しく聞いています。



店舗への指示書関連の業務に対する課題への解決策として店舗maticを選ばれたわけですね?

望月:以前セミナーに出させていただき、これは使えそうだと。実は、以前から業務ごとの仕組みはシステム化している部分もありましたが、店舗maticのように様々な仕組みが統合されているものはありませんでした。そこでお声掛けをさせていただき、2012年の夏くらいに一部店舗で試験的に導入して、最終的に2013年の3月に全社展開することになりました。


試験導入から全社展開まで、お時間をかけられているようですが。

望月:現場が混乱しないよう、これまで使っていた紙ベースの指示書をなるべく活かせる形で移行したいと考えました。そこで、特定の店舗に協力を仰ぎ、現場に受け入れられやすい形にブラッシュアップしていったのです。そのおかげで、店長が集まる会議で使い方を簡単に説明しただけで、あとは紙の指示書で現場に通知するだけ。研修みたいなものは行っていません。


では、導入後はどのような状況ですか。

鵜飼:我々本部もそうですが、現場の方でも店舗matic上で指示書の実施状況が一目で把握できるようになっています。現在はすべての店舗の作業数を合わせると1500程度ありますが、実施できている率は99%を超えています。以前はここまで詳細に確認することはできませんでした。

しかも、以前はブロックリーダーがチェックしていましたが、今は店舗から直接実施状況の報告が上がってきます。オフィスに居ながらにして、リアルタイムに情報把握できるだけでなく、本来やらなければいけない業務にブロックリーダーを注力させることができるようになりました。


店舗の方にはどのような効果が生まれているのでしょうか。

鵜飼:以前は、紙の指示書を探すといったことが発生していましたが、今はすべて店舗matic内に指示書が格納されており、簡単に検索が可能です。しかも、自分でやったかどうかのチェックを行うこともできます。店舗maticの画面を見れば、その日の作業内容が一覧で掲載されるため、作業内容が正確に把握することも可能です。実は、作業を行ったかどうかが3日前からアラーム表示され、回答締切日には画面を移動するたびに表示されるように。タスク管理がしっかりできるようになり、機会損失を減らすことに繋がっています。


今後どのように店舗maticを活用していきたいですか。

鵜飼:キャンペーン情報などあらかじめ計画的に示せるものは、カレンダー機能に登録して事前に知らせられるようにしたいですね。他にも、例えば店舗の棚作りなどを写真に撮って、実際の仕上がりを確認したりなどする際にも活用できればと考えています。いい事例があれば他の店舗にも水平展開してもらいたいですから。いい事例が共有できれば営業機会を増やすこともできるはずです。

他にも、申請機能も使いたいと考えています。店舗では備品などを購入することが当然ありますが、現状はFAXで申請が行われています。現場にも手間がかかりますし、実は本部側にも申請用のFAXが山のように届き、それを上長が一枚ずつ承認していかなければいけません。申請機能を利用することで、もっと効率的に申請業務が行えるようにしたいですね。


今後はどんな店舗づくりを行っていきたいですか。

鵜飼:昔は、書籍が興味を持った時の入り口でした。例えば、将棋に興味を持つとその書籍から情報を仕入れるようになる。そこで、近くに駒が置いてあったら手に取ってもらえるのではないかというのが以前からの考え方です。しかし、今では何か玩具のようなものがあって、そこから逆に書籍に興味を持ってもらうということも十分考えられる時代です。書籍以外の品揃えも増やしながら、さらに魅力的な売り場づくりを目指していきたいと考えています。

本部と店舗の情報共有を活発にすることで、より魅力あふれる店舗作りによって来客数を増やす挑戦を積極的に行っている株式会社三洋堂書店様。売り場づくりや商品アイテムなど、書店の新たな姿として活路を見出す同社の今後に注目していきたいところです。

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